メールソフトのThunderbird(サンダーバード)が、ヤフーから送られてくる広告メールを迷惑メール学習してくれない。と、お悩みの方に向けてこの記事を発信したい。
管理人のT.maccarone(タクト・マッカローネ)もThunderbirdで複数のメールアカウントを管理しているのだが、ヤフーメールだけがヤフーから送られてくる大量の広告メール(=ショップメール、セールスメール、メルマガetc)を迷惑メールであると何度学習させても、迷惑メール判定をしてくれない。故にずーっと、受信トレイに残ったままとなるのだ。
これとは逆に、同じくThunderbirdで管理しているGmailとHotmailは同じヤフーからの迷惑な広告メールを迷惑メールと学習させると、数回で覚え、受信と同時に迷惑メールフォルダに移動しくれる。
それで仕方なく、ヤフーメールのアカウントのみ、Thunderbirdに付随しているメッセージ振り分け機能を使い、ヤフーからの不要な広告メールを迷惑フォルダに振り分けるように設定をして使っている。
が、ヤフーから送られてくるメールの数は多いし多岐だ。それをいちいち設定するのは非常に面倒くさい。そこで試行錯誤すると、ヤフーから送られてくるメールは、たった一つの設定ですべてのメールを迷惑メールフォルダに振り分けることに成功した。
この方法は、楽天からのメール、アマゾンからのメールにも応用が可能だ。
この記事では「たった一つの設定でヤフーからの迷惑な広告メールを迷惑メールフォルダに振り分ける方法」を説明したい。
【前提-1】この記事で指す迷惑メールとは不要なメールのこと
この記事に登場する迷惑メールとは、ヤフーから送られてくる広告メールを指す。
例えば、
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と、いった上記のようなメール。必要な方には有益な内容のメールだとは思うが、管理人にはあまり必要のない情報、つまり不要なメール=迷惑なメールとなっている。
基本的にThunderbirdは迷惑メールへの判定精度が非常に高い。
例えば、
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- 【重要】お荷物の配達について重要なお知らせ
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- 国税庁より重要なお知らせです
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と言った、架空請求系メール、なりすまし系のメール、ウィルス系メール、犯罪系のメールに関してThunderbirdは、設定不要で迷惑メールフォルダに振り分けてくれる。だから記事にする必要がない。
以上、第一の前提としてこの記事で指す迷惑メールとは「ヤフーから送られてくる迷惑な広告メール」のことであるとご理解いただいた上で読み進め欲しい。
【前提-2】メールの接続方式はIMAP
ThunderbirdはPOP3とIMAPの両方をサポートしているが、管理人はIMAPを使用している。
この記事は第二の前提として、管理人がIMAP接続によって試行錯誤したことがベースになっていることを承知の上でお読み頂きたい。
【本題】Thunderbirdでヤフーからの広告メールを振り分ける設定

ではここからが本題となる。以下を実践してくれれば、上記の画像のようにたった一つの設定で、ヤフーから送られてくる広告メールのすべてを自動的に迷惑メールフォルダに振り分けることができる。



フィルター名は自分で見てわかり易ければ、何でも良い。[Yahoo]、[Yahoo振り分け]でも何でもいい。管理人はYahoo Mailとしている。
このフィルター名は後から変更可能なので深く考える必要はない。

【手動で実行する】にチェックを入れると、過去に受信したメールにもフィルター設定が適用される。だがここでチェックを外しても、この下で説明しているSTEP15で、同じ結果となる設定をするので、ここのチェックは外しても良い。





@mail.yahoo.co.jp
ここで[yahoo.co.jp]と入力すると、ヤフーアカウントを悪用して送信されている迷惑メールも振り分けてくれるが、あなたの友人などがヤフーアカウントで送ってきたメールも迷惑メールフォルダに振り分けられてしまう。
ここは必ず[@mail.yahoo.co.jp]と入力すること。(@(アット)はつけてもつけなくても同じ結果となる)



1、プラスマークをクリックする


2、[件名]を選択する
3、続いて[に次を含まない]を選択


4、Bulk Mail(迷惑メール)フォルダに移動させないメールのタイトルを下記からコピーして貼り付ける
[Yahoo! JAPAN]ログインアラート
Yahoo!メール メールアドレス変更手続き完了のお知らせ
Yahoo! JAPAN - 連絡用メールアドレス変更のお知らせ
ヤフーから送られてくるメールは、迷惑な広告メールだけではない。セキュリティ関連のメールも配信される。管理人はセキュリティ関連のメールはBulk Mailフォルダに移動させないように設定している。
Bulk Mailフォルダへの移動を除外推奨するメールは以下の3つだ。
ログインアラート | アカウントがログインされたことを通知 |
---|---|
メールアドレス変更手続き完了のお知らせ | メールアドレスを変更した場合に通知 |
連絡用メールアドレス変更のお知らせ | 連絡用メールアドレスが変更されると通知 |
上記3つのメールは、常に同じタイトル(件名)で配信されるので、タイトルからフィルタリングの除外設定をすることが可能だ。
除外設定の手順は、上記の画像を参照して欲しい。
その他に振り分けから除外したいメールがあれば、同様の手順で増やせば良い。


指定した通りに、Thunderbirdがフォルダ内すべてのメールを振り分けをしてくれる。
[重要]今まで受信したすべてのメールが振り分け対象となるので、受信した数が膨大な場合、数分かかるのでじっと待つ。

受信トレイから、振り分け設定によって移動するよう条件付したメールが消えていることを確認する。

振り分け設定によって移動させたヤフーからのメールが、迷惑メールフォルダに収まっていることを確認する。
これ以降、メールを送受信するたびに、ヤフーからの広告メールはすべて迷惑メールフォルダに自動的に移動する。
[参考]フォルダ移動の除外設定をメールアドレスから指定する方法
ヤフーから送られてくるメールの中から、必要なものを受信トレイに残す方法として、上記ではメールの件名(タイトル)から除外指定を設定する方法を説明したが、除外指定の設定はメールアドレスでも可能なのでその方法を簡単に説明したい。
それぞれ決まったタイトルと送られてくるメールアドレスは下記の表を参照にして欲しい。
メールの件名 | 送信元のメールアドレス |
---|---|
[Yahoo! JAPAN]ログインアラート | loginalert-master@mail.yahoo.co.jp |
メールアドレス変更手続き完了のお知らせ | mail-master@mail.yahoo.co.jp |
連絡用メールアドレス変更のお知らせ | login-master@mail.yahoo.co.jp |
例えば、[Yahoo! JAPAN]ログインアラートのメールを迷惑フォルダに移動させず受信トレイに残したい場合は、除外する差出人として[loginalert-master@mail.yahoo.co.jp]を指定して上げれば良い。

細かい設定は上記の画像を参考にして欲しい。
- [差出人]を選択する
- [に次を含まない]を選択する
- 移動させないメールアドレスを入力する
【参考-1】Thunderbirdの迷惑メール設定で確認したい2つの項目
以下2点の設定は、管理人が迷惑メールの振り分け精度が上がると感じている設定となる。精度が上がる根拠はないので、参考程度に読んで欲しい。
迷惑メールを振り分けるフォルダは直接指定する





上記のように、迷惑メールを移動させるフォルダをThunderbirdに指定してあげることで、振り分けの精度が上がると管理人は体感的に感じている。
Thunderbirdが迷惑メールの学習をしない!と困っている方は試してみることを推奨する。
上記で解説した迷惑メール振り分けのフォルダ指定はIMAP接続によって迷惑メールフォルダが二つできる事象の解消にも役立つ

本項は当記事の本筋から離れるが、上記の迷惑メールを移動するフォルダを個別に指定する方法は、Thunderbirdのフォルダ最適化にも役立つ。
ThunderbirdをIMAP接続で使用していると、迷惑メールフォルダが二つ発生し(画像を参照)、その事象の解決に苦労する。
ところが、前項の方法を試すと、すんなり事象が解決することがある。手段としては前項を参考にして欲しいが、迷惑メールの移動先の設定を[その他のフォルダを指定する]を選び、迷惑メールフォルダ(Bulk Mail)を指定するだけでよい。
Thunderbirdにおいて、迷惑メールフォルダが二つできて困っている方はぜひ参考にして欲しい。
メールソフトBetterbirdにおいても、迷惑メールフォルダが二つできた場合上記の方法は有効である。
全体の迷惑メール設定




上記の画像は管理人の設定であり、正解ではない。自身で試行錯誤して使いやすい方法を見つけて欲しい。
【参考-2】迷惑フォルダへの振り分けを楽天、Amazonに応用する
楽天、Amazonからのメールもヤフーからのメール同様に、配信される数が多い。ただ、楽天、Amazon、ともにThunderbirdで迷惑メール指定をしたら数回で学習機能が働き、受信フォルダに居座るヤフーからのメールと違い迷惑メールフォルダに自動で移動してくれる。
だから、この項は不要かもしれないが、一応書いておく。
楽天からのメールを迷惑メールフォルダに移動する設定
楽天から届くメールアドレスのドメイン部分には、必ず「rakuten」と入っている。以下はその一例となる。
- @mkrm.rakuten.co.jp
- @mail.rakuten-card.co.jp
- @account.rakuten.com
- @emagazine.rakuten.co.jp
- @faq.rakuten.co.jp
- @id.rakuten.co.jp
- @info.rakuten.co.jp
- @rakuten.co.jp
- @shop.rakuten.co.jp
まずメールアドレスのドメイン部分に「rakuten」と入っているメール全てを迷惑メールフォルダに移動する設定をする。そこから受信フォルダに残したい必要なメールアドレスを抽出して、除外指定を解除、という作業の流れとなる。



- [手動で実行する]のチェックを外す
- [差出人]を選択する
- [に次を含む]を選択する
- [rakuten]と入力
- [メッセージを移動する]を選択
- 移動先として[Bulk Mail](迷惑メールフォルダ)を選択する
これで終了としてもいいが、このままだと、楽天から配信されるメールすべてが迷惑フォルダに自動的に移動されてしまう。
そこで、受信フォルダに残したいメールを選択し、迷惑フォルダに移動しないように除外設定をする必要がある。

楽天ブックスのメールマガジン「楽天ブックスニュース」のメールアドレスは「news-master@books.rakuten.co.jp」なので、このアドレスを受信トレイに残すように設定してあげればいい。
方法は上記の画像を参考にして欲しい。
- [差出人]を選択する
- [に次を含まない]を選択
- 除外したいメールアドレスを入力する。ここでは「楽天ブックスニュース」から送られてくるメールアドレス「news-master@books.rakuten.co.jp」を入力する
- [OK]をクリックする


[今すぐ実行]をクリックすると、振り分け設定が実行される。と、同時に受信トレイにあるメールすべてをチェックし、設定した条件に該当するメールを抽出して自動で迷惑メールフォルダに振り分けてくれる。
振り分けるメールの数が多いと、終了までに数分かかるのでひたすら待つべし。
Amazonからのメールを迷惑メールフォルダに移動させる設定
Amazonから届くメールアドレスのドメイン部分には、必ず「amazon」と入っている。以下はその一例となっている。
- @amazon.co.jp
- @amazon.jp
- @amazon.com
- @business.amazon.co.jp
- @email.amazon.com
- @marketplace.amazon.co.jp
- @m.marketplace.amazon.co.jp
- @gc.email.amazon.co.jp
- @gc.amazon.co.jp
- @payments.amazon.co.jp
手順としては前項の楽天メールの振り分け設定を同じとなる。詳細は前項を参考にして欲しい。
簡単に説明すると例として、Amazonから届く「商品発送のお知らせメール」は迷惑メールフォルダに移動させない場合の設定を簡単に説明したい。

- チェックを外す
- [差出人]を選択する
- [に次を含む]を選択する
- [amazon]と入力する
- [メッセージを移動する]を選択する
- 移動先として[Bulk Mail](迷惑メールフォルダ)を選択する

Amazonの商品発送のお知らせメールのアドレスは「shipment-tracking@amazon.co.jp」なので、このアドレスを受信トレイに残すように設定してあげればいい。
方法は上記の画像を参考にして欲しい。
- [差出人]を選択する
- [に次を含まない]を選択
- 迷惑メールフォルダに移動することを除外したいメールアドレスを入力する。ここでは「Amazon」からの商品発送のお知らせのメールアドレス「shipment-tracking@amazon.co.jp」を入力する
- [OK]をクリックする


[今すぐ実行]をクリックすると、振り分け設定が実行され受信トレイにあるメールすべてを抽出して、自動的に振り分け作業をしてくれる。
受信トレイにあるメールの数が膨大だと、すべての処理が終了するの数分かかる場合もある。
Amazonの場合、サイト内で受信したいメールと受信したくないメールを取捨選択した方が確実かも知れません。反映も早いです。→Amazon情報配信サービスの停止
まとめ

以上がメールソフトのThunderbird(サンダーバード)において、ヤフーから送られてくる迷惑な広告メールを、たった一つの設定で迷惑(Bulk)メールフォルダに移動する設定の説明となる。
もし、本記事にある設定を用いずに、ヤフーから送られてくる迷惑な広告メールを一つ一つ振り分け設定をした場合、管理人の場合はその数26となった。
つまり、26前後必要な設定が、たった一つの設定ですべてをカバーできる。Thunderbirdが迷惑メールを学習してくれなくて困っている方はぜひ実践して欲しい。
では、なぜThunderbirdはヤフーから送られてくる広告メールを迷惑メールと学習しないのか?
単純にThunderbirdとヤフーの広告メールの相性の悪さではないか。Thunderbird以外のメールソフトで、迷惑メールを学習しないと言った事象に私は遭遇したことがない。この事象はいずれThunderbirdのアップデートによって解決することに期待したい。
最後にヤフーからの広告メールを迷惑メールと学習してくれるおすすめのメールソフトとして、管理人は「eM Client」をおすすめしたい。
迷惑メールの振り分けに悩んでいる場合、ThunderbirdからeM Clientの乗り換えも検討していいだろう。ただし、eM Clientは無料プランで使う場合、メールアカウントは2つまでしか設定できないので、乗り換え前には十分な検討をおすすめしたい。
本記事は以上となるが、Thunderbirdの迷惑メール機能で困っているすべての方の参考になれば幸いである。
振り分け設定に頼らずThunderbird本来の迷惑メール学習機能で、ヤフーからの迷惑な広告メールを振り分ける方法が判明した場合は、当記事に追記する。